ロボット教育・プログラミング教育の未来を垣間見る コエテコエキスポ2024 プレミアムセミナー

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6月27日(木)に渋谷フクラスの16階で、プログラミング教育サービスと課題解決などのノウハウが集結するオンライン展示会「コエテコEXPO2024」(主催:コエテコ byGMO)のプレミアムセミナーが開催されました。

コエテコEXPO2024は6月25日26日にオンラインで開催され、講演や最新のサービスに関するピッチなど、プログラミング教育の今と未来を学べるイベントです。「コエテコEXPO2024」の翌日にリアル開催された「プレミアムセミナー」。教育について大学で絶賛吸収中の大学2年生の金光がその様子をお届けします!

ロボット教育の今を垣間見る第1部

2部構成で開催されたプレミアムセミナーの第1部では、「ロボット教室のリアルレポートとロボット教育の未来」という題で現在のロボット教室のニーズや可能性について登壇者が対談しました。

登壇者は、ユカイ工学株式会社代表の青木俊介さん、ヒューマンアカデミー株式会社 児童教育事業部 事業部長の須藤冬暁さん、そしてモデレーターとして株式会社アントレキッズ事業責任者の太田可奈さんが進行しました。

自己紹介から始まった対談では、お二人の事業やその理念の説明から始まり、青木さんは過去の起業の際のエピソードもお話ししてくださり、大変興味深かったです!

ロボット教室の現状について青木さんは、保護者の方のニーズとして、子供が何をしているかが見えるような教室の対応づくりが必要であることや、子供の熱意を教室に通う決定打にしていることをあげ、子供が夢中になれるカリキュラムづくりを意識することの大切さを語っていました。

ロボット教室の可能性やプログラミング教室との相違点を聞かれた時に、お二人が語ったのは3つ。プログラミングだけでは体験することの難しい「デザイン」や「メカ」の要素、ロボットを扱うことによって生じる自分のプログラムで「動く感動」を味わえる点が大きな特徴であるということでした。同時に、プログラミングの思考に、物理的な制約が加わることで、より多くの試行錯誤が必要になり、ハード・ソフトの両面で思考できる教材としてのロボットの魅力や、文字が読めない年齢でも挑戦できるという魅力もアピールしてらっしゃいました。

最後に、ヒューマンアカデミー、ユカイ工学などが協働するRISEについて紹介がありました。RISEはSTEAM教育に、RoboticsのRを加えた「STREAM教育」を推進する一般社団法人です。今まで教室を超えた枠での実施がなかった門戸を広げたコンテストの実施や、ロボット教室で得たスキルの成長を実感、可視化できるような検定の運用をしています。

終わりに、ロボット教育の未来について須藤さんは、受験や学校の試験の影響でロボットに夢中に慣れない現状を顕示し、ロボットに夢中になれるような社会作りを目指したいという熱いメッセージで対談を締め括りました。

ロボットのプログラミングの経験は様々な場面で活用できるということを初めて認識できた学び多き時間でした!これからは身の回りにあるロボット製品をプログラミングや創意工夫という観点からもみながら生活して、自分の思考力をアップグレードするチャンスにしていこうと思います!

テキストプログラムの必要性を新たなツールから学ぶ第2部

続く第2部では、「世界で活躍するエンジニア人材育成に必要なテキストプログラミングの世界」をトピックに、長年プログラミングの世界で活躍してきたTably株式会社代表取締役の及川卓也さんによる講演が行われました。

及川さんは導入で現代社会における国力とIT力の繋がり、その社会での日本の立ち位置や現状を話題に上げた後、エンジニア人材階層について国別の相違点を紹介してくださいました。
他国に比べて日本ではエンジニアのような専門的に手を動かす方の給与が低いことなどから、エンジニアのレベルが低くないのに、活躍できる環境が整っていないことを課題に挙げました。

IT教育の現状については、ITリテラシーを上げるための教育は普及しているものの、プログラマーが増えるような教育はまだ普及していないという点を指摘し、プログラミングの面白さを感じながらプログラミング技法の基礎を学べるようなツール、教育が求められていると主張しました。

そこで紹介されたのが、及川さんが代表取締役を務めるTably株式会社の「Jasmine Tea」。

Tably 田中洋一郎さんによる説明とデモンストレーションがありました。
わかりやすい2画面仕様でメジャーなプログラミング言語を使用できる本格的だけど初心者向けの「Jasmine Tea」は田中さんが幼少期に夢中になったファミリーコンピューターのソフト「ファミリーベーシック」に着想を得ています。田中さんは同級生がマリオのゲームに夢中になっていた一方で、自分でゲームを作ることのできる「ファミリーベーシック」に没頭し、プログラミングの面白さを見出したといいます。

「Jasmine Tea」の紹介を終えた後は田中さんによるデモンストレーションが行われました。アプリケーションやファイルなどをダウンロードせずに使用できることや、プログラムを書く画面と、その実行結果の出るの2つの画面を並行して見ることができること、プログラムを1行ずつ実行することでミスを見つけやすくしていることなど、初心者も使いやすくするための工夫を紹介しながら、機能を見せてくださいました。

最後に田中さんから教育現場での実際の活用例が紹介されたのち、及川さんは「Jasmine Tea」の現状や、未来について、機能に自信があるものの、子ども達や教育に本当に求められているのかの確証は得られるような検証ができていないこと、その検証や公教育への導入のためのスイートスポットの発見が今後の目標であるとお話ししていました。

今まで、scrachなどのビジュアライズされたプログラミングツールが中学校での授業に導入されていくのを見て、「学校でもプログラミング学べるようになったんだ」と漠然としたイメージを抱えていましたが、本日の講義を聞いて、テキストプログラミングを学べる環境づくりの大切さも知ることができました!自分の周りにプログラミングに興味のある子を見つけたら、今日の講義で知ったことを共有して、より、プログラミングの深い面白さに気づくようなきっかけを作れるように頑張りたいです!

懇親会

全2部に渡るプレミアムセミナーが終わった後には、その日講演や公聴者として参加した方々による懇親会が行われました。話に花が咲いていた会場の様子をお届けします!

まとめ

大学で教育学について学んでいるときは、文部科学省の定める学習指導要領の分析は、現在公教育機関で行われている教育についての題材が多いので、日常生活で「ロボット教育」や「プログラミング教育」に触れる機会は多くありませんでした。
たくさんのことを学ぶことができたと同時に、どんどん進化する教育で育てられるスキルの幅に感動する場面が多くありました。
特に、ロボットがハードとソフトで思考することでより多くのスキルを育てることができるということに新たな魅力を見出せました。同時に、自分が中学生の頃に馴染み深かったビジュアライズ化されているプログラミング学習ツールだと、本格的な言語を使ったプログラミングに手を伸ばすことが難しいという視点がとても新鮮で魅力的でした!
これを機に、プログラミングの基礎に手を伸ばしてみようと思います!

◾️コエテコエキスポオフィシャルサイト:https://expo.coeteco.jp/2024

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