徳島と渋谷、高校生と大学生が語り合う「未来」のカタチ

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渋谷 spongeは「若者が作る、みんなで吸収し合う場所」をコンセプトにした共創拠点です。渋谷区SDGs協会、渋谷・原宿表参道新聞、株式会社まなぶや、shibuyabaiなど複数の団体が拠点を置き、中高生から大学生、そして社会人まで多様な人々が集い、互いに学び合う場を提供しています。

そんなspongeで、徳島県海陽町から国内短期留学プログラム「未来教室」に参加した高校生たちが、渋谷の大学生・高校生と交流しました。進路、将来の夢、そして働くことの意味について語り合った彼らの熱い対話は、互いの価値観を揺さぶり、新たな発見と刺激をもたらしました。
地域という枠を超えて集まった若者たちが、互いの未来を応援し合う、心温まるイベントの様子をレポートします。

何もない」からこそ広がる選択肢。徳島と渋谷、それぞれの「未来」

▲ 熱心に徳島県海陽町の話を聞く学生たちの様子

イベントはシャッフル形式でグループ替えをしながら、徳島の高校生と渋谷の大学生・高校生が対話する形式で進行しました。最初のテーマは「進路」について。徳島の高校生からは、大学進学だけでなく、自衛隊への入隊のほか、「教師になる」という夢を実現するために専門のプログラムに参加しているといった具体的な話など、多様な選択肢が語られました。これに対し、渋谷の大学生からは「東京にいると、良い大学に進学するしかないという選択肢に偏りがち」という声が聞かれました。

自分の将来と真剣に向き合う徳島の高校生の姿勢に、渋谷の学生たちも刺激を受けていました。

「挑戦」の価値観を共有。働くこと、幸せとは何か?

▲ テーマについてグループ発表する徳島の高校生の様子

次に話し合われたのは、「自己成長や挑戦はしなければならないのか?」という深遠なテーマでした。徳島の高校生からは「部活以外に挑戦する機会があまりない」という意見がある一方、渋谷の学生からは「挑戦する機会が東京にはたくさんある」という対照的な意見が出ました。

このギャップは、働くこと、そしてお金を稼ぐことに対する価値観にも及びました。「お金を稼ぐことが大切」と話す渋谷の学生に対し、徳島の高校生は「お金を稼ぐことだけが大切ではないのでは?」と問いかけました。

この背景には、日常の過ごし方の違いもあるようでした。ある渋谷の学生は、「東京の遊びはどうしてもお金がかかるものが多い。徳島の学生が話す自然の中での遊びは、とても楽しそうだと思った」と語り、都市と地方のライフスタイルの違いからくる価値観の差を実感している様子でした。

自衛隊を目指すという高校生は、その挑戦にかける熱い想いを語り、周りの学生たちは真剣に耳を傾け、応援のメッセージを送りました。また、働くことや生きること、そして幸せについての議論では、「幸せは日常生活が送れていることだ」という意見や、「全部に満足していない時が幸せ。課題がある時こそ幸せだ」という哲学的な意見も飛び交い、学生たちの間で活発な意見交換が行われました。

▲ このイベントは、渋谷新聞アドバイザーの百瀬 義貴様からいただいた、温かいご縁から始まりました!

イベントがもたらした「繋がり」と「未来」の提示

徳島と渋谷、それぞれの環境で育ってきた学生たちが、互いの価値観や考え方を共有する貴重な機会となりました。渋谷の大学生からは「徳島の子たちは高校生のうちから将来について具体的に考えていてすごい」という感想や、「育った環境が違う学生同士で、多様な価値観に触れられて楽しかった」という声が聞かれました。
また、「東京は大学が沢山あるからこそ、選択肢が大学進学しかないと感じていたが、大学がない徳島海陽町の子たちと話して、改めて自分が何をしたいのか向き合うきっかけになった」と、自己と向き合う良い機会になったようです。

徳島の高校生たちは、自身の故郷の魅力を深く理解しており、自己紹介でもその魅力を生き生きと伝えていました。一方、渋谷の学生は「渋谷って何があるの?と聞かれても答えられない」と、改めて地元の魅力を見つめ直すきっかけとなりました。
「渋谷の悪い点しか思いつかない」と話していた学生が、「徳島の良さに負けないくらい、渋谷の良さを伝えたい」と語る場面もあり、この交流を通じて新たな気づきと成長の機会にもなったようです!

▲ 学生たちは名残惜しそうに、いつまでも記念撮影。 徳島チームからは、美しい藍染のサプライズプレゼントも!

このイベントは、単なる交流に留まらず、参加した若者一人ひとりが自らの環境や価値観を客観的に見つめ、未来への新たな一歩を踏み出すための「繋がり」と「視点」をもたらした、意義深い一日となりました。

仲間になるための次のステップ(関連情報)

spongeを運営する&&グループでは、インターン生「アワーズ」を募集しています。「若いチカラを育てる」というミッションのもと、渋谷から世界へ「ワクワク」を発信する事業に貢献する実践的な経験を積むことができます。

「アワーズ」の由来: &&の拠点であるコワーキングスペース「sponge」で、多様な若者が知識や経験を「吸収し合う」ことで、揉まれ、刺激を受け、内側から新しいアイデアや才能が泡(awa/アワ)のように湧き出てくることを期待して名付けられました。

募集の詳細は下記URLよりご確認ください!

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