2023年1月に初開催され、今回で第5回目を迎えるアートカンファレンス『KEIKOBA』。ビジネスパーソンからパフォーマーまで様々なバックグラウンドを持つ方が出演者となり、自らの人生に問いを立て、舞台上で確信を表現することで自己の壁を越える舞台芸術プロジェクトです。この挑戦を「KEIKO」と定義し、表現者と観客互いの創造性を高め合うアートカンファレンス『KEIKOBA vol.5 資本主義、以上のわたしたち』が、11月24日(日)SHIBUYA QWS スクランブルホールにて開催されます。
今回は『KEIKOBA』を主催する合同会社かけるアート代表 藤澤恵太(芸名 藤澤さしみ)さん、今回『KEIKOBA』にTheatrical Playとして出演する「ケメン」主宰 キムラタダアキさんとシンジョウユウキさんに今週末に迫るカンファレンスへの想いをお聞きしました!
「挑戦する瞬間」を楽しむ舞台
出演者が自身の理想像を形にし、ストーリーを通じて観客と共有するアートカンファレンス「KEIKOBA」は、完成された作品を披露する場ではありません。それよりも、出演者が初めて挑戦する一歩目、その一瞬を観客と共有することに価値を見出します。多様なバックグラウンドを持つ出演者が自己をアップデートし、観客は自己を見つめ直すきっかけを得る場を提供します。また、社会に対して人や自然への無関心を問い直し、生きる源を見つめる機会を創出します。
さしみさん「舞台は観るものではなくて出るものだと思っているし、舞台はもっと開かれたもので日本人全員が表現者だと思っています。完成されたモノを観るというよりかは、チャレンジの一歩目を観て欲しい。チャレンジする瞬間自体が”面白いもの”として詰まっているのではないかと。小さな一歩でも、それが誰かの心に残る瞬間になればと思います」
さしみさん「今回は普段バリバリ働いているビジネスマンとかも出るのですが、いつもスマートに振る舞っている人が舞台に出る瞬間に違うモードになって、その瞬間を観客と共に観る。それによって本当に豊かさが自分の中で出てきて、人が変わったようになって。この営みが、舞台芸術という表現と場所がコラボレーションして、普段は味わえない一歩目が踏み出せるのではないかなと思ってます」
出演者も観客もこの舞台を通じて、日常の中での挑戦や表現がどのように各個人で変化し得るかを体感できる機会となっています。
今回のコンセプトは「物語」
脚本を担当されている「ケメン」のキムラさんは演劇の出演は初めてだと言う。そんなキムラさんにとって最初の一歩である演劇表現についての想いを伺いました。
キムラさん「普段事業をやっているのでそのギャップでいうと、必要性やロジックで物事を考えずにいかに共感を得るか、感銘を与えるか、いかにお互いにより強い繋がりを持てるかということがとても大事だなと思ってます」
キムラさん「でも本当のことをいうと、結構楽しいんですよね。興味本位ではじめたけれど、何より誰とやるかが1番大事だなと思っています。色々なご縁で演劇ができています。ユウキくんも実は中高の同級生なんですよ」
シンジョウさん「個人的な話をすると、僕は大学時代演劇をやっていて、その卒業公演にキムラくんが観に来てくれたんですよ。キムラくんがその舞台に感動してくれたみたいで。その後キムラくんと一緒にやっているという点では、20年前に蒔いた種が時を経て芽が出たような感覚で。30年以上彼のことは知っているのですが、演劇をやるということは衝撃で。彼は僕にとって一番の友人なんで、そういう人が明らかなビッグなチャレンジをするシン・キムラが誕生する瞬間を見たいと思ったのと、それを舞台の横で見たいと思ったのが理由で今回参加しました」
シンジョウさん「みんなで一つのものを作り上げて、結果を出すという過程は仕事もお芝居も一緒だなと思っています。仕事で結果を出すために四苦八苦してきたことのノウハウがお芝居でも、受け取った人にどう思ってもらいたいかなという相手目線に立つようなところは仕事も演劇も繋がっていますね」
キムラさん、シンジョウさんそれぞれの物語。個人的な物語や想いがどう表現として現れるのかとても楽しみです。
自分を表現するアーティストが社会を変える──KEIKOBAの挑戦
『KEIKOBA』というタイトルには、さしみさんの熱い想いが込められています。「稽古は、自分にとっての最大の挑戦を見つける場所。この挑戦の瞬間を皆で楽しみたい」と語る彼の言葉は、観客にとっても自分自身を見つめ直す機会になることでしょう。
公演ではなくカンファレンスとしているのもポイント。
さしみさん「劇場とか舞台って言ってしまうと、自分には遠いものだと思ってしまう。ビジネスマンもアートに触れながら楽しむことができる、アートとビジネスの中間地点のような場所を作りたかったんです」
取材を通して感じたのは、『KEIKOBA』が単なる舞台芸術の枠を超えた、深い自己表現の場であるということです。このプロジェクトの核にあるのは、「誰もが自分の人生を表現するアーティストである」という強い信念。出演者たちは、自らの感性に従い、自分だけが持つ物語を表現し、それが社会全体の豊かさにつながる未来を描いています。さらに、このプロジェクトでは、演技や音楽、照明、運営など、多彩な役割での参加を募集中だそう。ぜひ、共感した方は門を叩いてみてください。
取材中、出演者たちや主催者が口々に語ったのは、「自分を表現することで、他者や社会を豊かにする」という確信です。このプロセスを通じて、出演者は自身の過去と向き合い、新たな未来への一歩を踏み出すことでしょう。そしてその姿が、観客にも深い気づきと感動をもたらします。
『KEIKOBA』の舞台は、ただ「観る」ものではなく、出演者も観客も「感じ」「つながる」体験の場。この挑戦がどのような未来を切り開くのか、私自身も期待を胸に観劇の日を待っています。
イベント詳細
◎場所
SHIBUYA QWS スクランブルホール
▶公式サイト
〒150-0002
東京都渋谷区渋谷2丁目24-12 スクランブルスクエア15階
◎日程
2024年11月24日(日)
11:30開場
12:00開演
◎チケット
・KEIKOBA応援チケット ¥10,000
・通常チケット ¥5,000
・学生チケット ¥3,000
※KEIKOBA応援チケットはご選択いただいた演者の稽古費用として活用いたします。
◎出演者
・西村 晃(Life Storyteller)
・Joanna Lam feat. Yolo(Music&New Style Hustle)
・原田 怜歩(Life Presentation)
・ケメン(Theatrical Play)キムラタダアキ/シンジョウユウキ/梓/千明 郁子(RUIプロダクション)
<Special Guest>
my genius(Arts Performance)