インターネット上で自社開発・自社運営のサービスを中心にメディア事業、ソリューション事業を行うGMOメディアの代表取締役社長である森輝幸さんに、ご自身の活動内容や、渋谷で見られる気付きなどのお話を伺いました。
森さんの過去と自社にかけた思い
ーー森様が御社での仕事を始めたきっかけはなんですか
私が23歳ぐらいの時から関わりがあった、GMOインターネットグループのグループ代表の熊谷さんにお会いして話をする機会がありました。2000年当時はまだインターネットの黎明期であり、今後インターネットの産業が伸びると言われ、「やろうよ森さん」とお誘いを受けて「やりますか!」と言って、始まりました。
ーー御社のキャッチコピー「For your Smile, with Internet.」に込められた想いは
実はこれが作られたのが2007、8年ごろで、会社ができた2000年の時にはありませんでした。新卒採用を始めようと思ったときに、自分たちの会社で行っている様々な活動の中で共通して僕らが提供したいものを言語化したいと考えたら笑顔・スマイルにたどり着きました。これなら時代が変わっても陳腐化しないと思って今のキャッチコピーができました。
ーー若者に多くの学びをという精神を持つようになったきっかけを教えてください
そうですね、少子高齢化や人口減などの問題が世界中のいろんな都市で起きてますが、日本はその最先端を行っているんです。
僕らの同級生が約200万人に対して、去年生まれた子供は約77万人なんです。3分の1ですよ。本当に危機感を持たないといけない。だから一人当たりの能力を上げるしかないんですよ。
それで今の子供達をDX化、IT化したら10年後、20年後戦えるんじゃないかなと思っています。
ーー森様の過去の活動の中で、今の会社の活動に一番影響を与えたことはなんですか
僕は12年間父親として少年サッカーの指導をやっていたんですよ。そこでみた子どもたちの成長に影響を受けました。
小学1年生で入った何もできない子が、小学6年生になって大人になっていくみたいなね。小学1年生の時はアリンコみたいに全員ボールに群がってたのが小学2年生になってオフサイドとかやり出すんですよね。
その過程を見て、人間って成長するんだなーって思って、自分たちも成長しないとなとすごく良い影響があったと思っています。
渋谷の未来と課題
ーー森様が思う、渋谷での気付きやこの街に対する思いとは
日本の中で見たら東京が間違いなく進化しているし、東京の中で一番進化しているのは渋谷だと思います。そのような進化の最先端である渋谷は非常に良い街だなと思ってます。
自分の息子が再開発前の宮下公園でよくサッカーをしていました。
今の宮下公園はまた違った形で生まれ変わりましたが、このような変化が自分たちのエネルギーになっていると感じています。
渋谷駅周辺は常に工事をしていて、もう工事現場自体がパワースポットだと思います。
ーー渋谷にいるからこそ見える課題は何ですか
今の渋谷の現状を見ていて感じることは、夜が終わるのが早くてつまらないなって感じます。
コロナになる前はもっとパワーがあったけど、コロナが終息してもそのパワーが戻ってないなって。
例えば山手線は24時間動くべきだと思うし、夜のクラブシーンももっと朝まで営業した方が良いと思いますね。
ーー渋谷でインターネット産業を行う強みは何ですか
インターネット産業を行っている会社がたくさん渋谷に密集していることですね。飲み屋で調子に乗って喋っていると隣に競合がいたりして(笑)
でも熱を感じられるというか、やはり近いことはすごく大事だと思います。
森さんのお話を聞いていた中で「良い会社になって定年まで勤める昭和のスゴロクは崩壊している」という言葉がありました。
良い会社に入社すると必ず安定することはなく自分で自分の道を切り開いて人生を歩んでいかなければならないということを学びました。
◾︎森輝幸さん 略歴
2001年 8月 アイウェブ・テクノロジー・ジャパン株式会社
(現GMOメディア株式会社)取締役
2002年 2月 同社代表取締役社長(現任)
2002年 8月 壁紙ドットコム株式会社 代表取締役
2003年 7月 株式会社ティーカップ・コミュニケーション 取締役
2005年 4月 GMOメディアホールディングス株式会社 代表取締役
2009年 4月 株式会社イノベックス(現GMO TECH株式会社)取締役
2016年 3月 GMOインターネット株式会社(現GMOインターネットグループ株式会社)取締役
2020年 3月 GMOビューティー株式会社 取締役(現任)
「教育立国推進協議会」発起人(2022)
「一般社団法人デジタル人材共創連盟」理事(2022)
「一般社団法人日本インターネットポイント協議会」監査役(2023)