【開催レポート】障がいがある子もない子も、みんなでいっしょに渋谷deゴミ拾い

NPO法人SUPLIFEが年に1度主催する「バディウォーク東京 for all 2023」が、2023年3月25日(土)12時から代々木公園ケヤキ並木通りで開催される。
それに先立って2月11日(土)に開催された「みんなでいっしょに渋谷deゴミ拾い」が渋谷区の北谷公園で開催されたので、代表の美保さん(2枚目写真の左手前女性)にお話を伺ってきた。

バディウォークとは、 1995年にアメリカで始まったダウン症のある人たちと共に歩くチャリティウォーキングイベント。バディーウォーク東京の運営は3年前にSUPLIFEに移管されたが、コロナ禍と重なり歩くイベントが出来なくなってしまった。そこで、障がいがある子も、ない子も交流ができる場づくりを目的に、こういったゴミ拾いイベントが企画されたそうだ。

 

多様性を社会に出てから学ぶ日本人

美保さんの幼馴染がダウン症だったこともあり、いろいろと出来ないことがある人の存在が当たり前の中で育ってきた。大人になってそれは当たり前ではないことを知ったという。

「障がいの有無とか、国籍が違うとか、いろんな多様性というものを無視して普通の人たちはいきなり大人になるじゃないですか。『多様性だからよろしくね』と言われても、頭では理解しても行動や対応など難しいところはいっぱいあります」と美保さん。

だからこそ小さい時から多様性を知っていれば、社会のあり方はまた変わってくるのではと感じ、こういったイベントの企画に至ったそうだ。


子どもたちの多様性への意識の高さ

インクルーシブ教育に関心のある高校生やインターナショナルスクールのボランティアサークルの高校生が約20人も参加していた。国際色豊かな参加者の姿は、渋谷ならではのことだと感じた。

「もしかしたら今の時代、多様性を意識しながら生きている子どもたちが多いのかもしれません」と美保さんはいう。

美保さんの次女かのんちゃんもダウン症があるが、同級生のダウン症への理解や合理的配慮など、先生が教えるまでもなく自分たちでどんどんアイデアを出しながら共に成長していくのがとても早いそうだ。

 

歩いてきた積み重ねが今ここに

バディウォーク東京がSUPLIFEに移管されてからの3年間は、「ご縁の広がり」がとても多くあったそうだ。バディウォーク東京が始まった10年前と違って今の方がダウン症への理解ある人も増え、多様性を知りたいという人も増えた。「ダウン症の啓発運動としてこれまで歩いてきたことはとても良かったけれど、もっと親密になる交流の機会も大事」と美保さん。

SUPLIFEの活動を通して参加者が、「今の社会でいいのかな?」と疑問をもつ機会になれば嬉しいという。そうした交流の中で思いやりの和が広がるのだと感じた。

陽だまりの中、多様性あふれる子どもたちがごみを拾いながら交流する様子は、やさしさに包まれた心温まるひと時だった。
次回のみんなでいっしょに渋谷deゴミ拾いは2023年3月4日(土)11時から同じく北谷公園で開催されるそうなので、ぜひまた参加をしたいと思う。

◾️NPO法人SUPLIFE https://suplife.or.jp/

◾️Buddy Walk® Tokyo 2023 for all 開催日時

日時:2023年 3月 25日(土) 12 時~ 16 時

会場:代々木 公園 ケヤキ並木 通り

内容:ステージ、各種ワークショップ、販売ブース(飲食含む)

WEB https://suplife.or.jp/bw/

 

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