渋谷の街を見守るAIカメラの実力 Intelligence Design 末廣大和さん

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渋谷区では、AI(人工知能)を搭載したカメラをセンター街をはじめ複数の場所に設置しているのをご存知ですか?

このAIカメラでヒトや車の流れを測ることで、歩行量の調査やマーケティング用分析・調査ができたり、防犯カメラとしての役割も果たします。そんなAIカメラを開発・実装しているIntelligence Design株式会社の取締役 末廣大和さんにお話を聞きました。

 

ーー末廣さん、御社のAIカメラは渋谷のどこに設置されているんですか?そしてどのように活用されているのでしょうか?

渋谷センター街をはじめMIYASHITA PARK、神宮前交差点、あと弊社オフィスのあるビルの前(神宮前6丁目)に設置しています。

 

ーーAIカメラってどんなことがわかるんですか?

我々が提供するAIカメラ「IDEA(イデア)」は屋内外様々な場所に設置することができ、カメラに写る人々の年齢層、性別などをはじめ、人や車の流れなどを解析することができます。

この「解析」をおこなうことでデータ活用ができるようになるのですが、まず大きくマーケティングデータとしての活用が考えられます。

人の流れを解析することによって、例えばこの通りは朝の人通りが多い、一方で別の道は夕方〜夜に人が集まるといったことが定量的にわかります。

更に男性や女性の割合、そのエリアの年齢層といった傾向などを見つけ出すことができるので、こういった解析結果をもとに飲食店やテナントの出店計画をおこなうといった活用ができると期待できます。

また、飲食店やテナントを誘致する不動産サイドも、解析データを根拠に正確・適切な賃料を算出したり、不動産の資産価値に根拠を示すことができるようになると考えられます。

 


▲渋谷センター街のYoutubeアカウントで配信されているライブカメラの映像。画面右下にはAIが分析した歩行者の人数や性別、1日の総歩行者数が表示されている

AIと土木・建築の意外な接点


ーーAIやITサービスを提供される会社の経営に携わるようになった経緯を教えてください

私は兵庫県育ちで、大学入学のタイミングで上京しました。大学院にも進学したんですが、院は関西だったので2年ほど戻り、再び就職で東京に来ました。

大学時代の専攻は土木など、都市環境を研究していました。研究分野から離れて就職をしたのですが、結果として偶然にも、土木や建築領域にAI・ITで関わらせてもらっていますね。
しかも学生時代に土木や建築に興味があったかというと実はそうではなくて……(笑)

父が土木関係の会社を経営していたこともあり、昔から父の仕事を見てきたこと、また僕自身が長男なので、何かあればいつでも継げるようにという気持ちもあって大学院まで進みましたが、エンジニアのような技術職は自分にはあまり向いてないと感じましてーー。

結局少しでも研究していた技術に関わる仕事・会社を選ぼうと思い、新卒でIT会社の営業職になりました。これが私の社会人のスタートです。

 


若い頃の刺激が今につながる


ーーご実家も大学院も関西だったけれど、東京での仕事を選んだんですね

東京で就職をすると決めた理由に、東京に居ると夢を持っている人と出会う機会が多かったことがあります。そういう環境の方が自分の成長にも良いと思い就職のタイミングで東京に戻ってきました。
新卒で入社したIT系企業の技術営業になったところからキャリアが始まり、そこから色々な出会いがある中でIntelligence Designで代表を務める中澤とも出会い、今では一緒に事業をこの渋谷の街で行っています。

 

AIは万能ではない?活用するために大事なこと


ーーAIってここ数年すごく騒がれてますよね、実際何がすごいんですか?

いわゆるIT業界のバズワードとして騒がれていて、実態とのズレが大きいと感じています。AIはみなさんが思ってるほど万能ではなく、まだまだこれからの技術分野だと思っています。

AIは決して万能ではありません。AIを利用するためにはまず人間がしっかりとAIに学習をさせる必要があります。そうして学習したAIには得意な利用シーンや適した環境が見えてきますので、得意なところで使用して更に精度を高めていくことが活用の一歩です。また、利用者のスキルやリテラシーも高めていかないと上手く活用することはできません。このギャップを埋めるためにも、もっと多くの人にAIのことを知ってもらい、より活用してもらいたい気持ちから、代表の中澤と一緒にIntelligence Designを立ち上げました。もっと皆さんの元にAIをはじめとした当社のプロダクトを届けることができればと思ってます。

 

 

ーー技術の進歩にあわせて、AIカメラもできることが増えるのでしょうか

IT技術はこれからも進歩するのは間違いありません。IoTやネットワーク、5GをはじめITインフラも更に高度になっていくので、それにあわせて我々のサービスもできることが広がっていくと思います。

一方で、その技術が誰にとってもプラスになるとは限りません。例えばカメラで撮られた人に対しては、国や自治体の定めるルールに則ったプライバシーへの配慮が必要です。わたしたちの会社では、カメラで撮影された人の顔を無断で使用しない、個人情報につながるようなデータの使い方をしない、というルールを守ることで安心してデータを活用いただくことを意識しています。今後もよりよい街づくりのお手伝いをしたり、みなさんの生活をもっと豊かにする方法を考えてビジネスを行っていきたいと思います。

 

◾️末廣 大和 略歴
2009年〜
新卒でキヤノンITソリューションズ株式会社に入社
自社プロダクト(B2Bの受発注システム)の営業として従事

2016年〜
AI inside株式会社に転職。
AI OCRプロダクトの営業責任者として従事

2018年〜 現
Intelligence Design株式会社を創業
ビジネス開発を担当

■リンク
Intelligence Design株式会社
https://i-d.ai/

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