1987年に創業し、世界中に展開している「ロフト」。その第一号店としてお店を構える渋谷ロフト。
西武百貨店の雑貨専門店としてシブヤ西武ロフト館がオープン。1996年に独立分社化をし、株式会社ロフトを設立したタイミングで渋谷ロフトもリニューアル。その後も4回ほどリニューアルし、現在では、文具やコスメなどを求める人々から多くの注目を浴びています。高校2年生の私もそんな渋谷ロフトの大ファン!(特に文具コーナー)ということで、渋谷ロフトで文具雑貨 商品担当をされている櫻大輔さんにインタビューをしました。
ロフトで働き続ける理由
ーー私は渋谷ロフトの文具が大好きなんですが、「文具雑貨の商品担当」とはどのようなお仕事なのでしょうか。
他のお店にない商品を探して、売り場を作っていく仕事です。基本はバイヤーが選んだものをベースに店頭に陳列していくのですが、渋谷ロフトはフロアも広いため渋谷ロフトならではの商品選定や、展開している店舗の少ない新しい商品をまずは渋谷ロフトで売ってみようという試みもしています。
ーーどのような経緯でロフトにご就職されたのですか?
元々はアルバイトとしてロフトで働いていました。大学時代に池袋ロフトでアルバイトを始め、そのまま就職をしました。当時はまだロフトが新卒採用していなかったこともあって、アルバイトで経験を積んでからそのまま就職をするという形の社員も多かったです。
ーーアルバイトをするまでは文房具に深くかかわることもなかったのでしょうか。
そうですね。正直、アルバイトをするまでは小売りというもの自体に興味はなかったので、ロフトへ買い物に来ることはあっても、そこで働いてみようと思ったことはありませんでした。でも偶然アルバイト募集をみつけて、実際に働き始めてみたら、雑貨も楽しいし、小売りって面白いなって思うようになりました。
池袋ロフトで文具売場の担当になりました。当時働いていた池袋ロフトは文具の人気が高いお店で、ロフトの中でも上位の売り上げを誇るお店で自分で品出しだったり、接客をしているっていうのが楽しくなっていって。そのまま続けてみようかなと思うようになりました。
ーー現在櫻さんが働いていて、やりがいを感じるときはどんな時ですか
最近、以前ほど売り場に出る時間っていうのは少なくなっているのですが、そういった中でも売り場にいる時に、お客さんが「これ探してた商品だ」「これなんだろう」と商品を手に取って興味をもってもらえていたら、その時に一番やりがいを感じますね。
渋谷ロフトだからこそ
ーーロフトの中でも渋谷ロフトならではの魅力は何だと思いますか?
今の渋谷ロフトは、他のお店と違って海外のお客様が非常に多いのが特徴の一つなので、そこに対しての品揃えの多さも他店とは違う魅力だと思います。
例えばキャラクター物のシールや、日本の「和」をモチーフにしたポストカードなどが海外のお客様に人気ですね。こういった小さくて単価も安いものはお土産などのギフトにしやすいものなど、海外のお客様の求めているものにマッチするような商品を選んで売り場を作るようにしています。
2024年の春から渋谷ロフトに戻ってきたのですが、本当に海外のお客様が増えたなと感じました。ここは日本なのかと思うほどに、インターナショナルになっていることに驚きましたね。スクランブル交差点は海外の方たちにもすごく人気で、そこを通って我々の渋谷ロフトに足を運んでくださるお客様がたくさんいることは、仕事をしていて誇らしい気持ちになります。
移り変わっていく渋谷ロフトについて
ーー渋谷ロフトの建物はオープン時からどのように変わっているのでしょうか。
面積自体は変わっていないのですが、置いているものをどんどん変えていっています。弊社は「時の器」という言葉を大切にしておりまして、時代の流れに沿って、その時代に合ったものをご提供するという事をコンセプトにしております。
今ですと、推し活や、アニメのキャラクターのものなどを積極的にやらせていただいていますね。その前だと、アート専用のフロアがあったり、他にも2015年あたりでは自転車やバッグなど、アウトドア用品を強化している時期もありました。そういった感じで時の流れに合わせて売場も姿を変えていっています。2012年には、今の形に一番近くなる大きな改装があったのですが、art&designといって、あなたの生活にすこし上質な暮らしをという、「ちょっと大人な渋谷」をテーマに改装させていただいた事もありました。
ーーロフトが形を変えていくことに、櫻さんはどんな印象を受けましたか
2012年の大きな改装の時に渋谷ロフトにいて、ちょうど改装直前くらいに子供が産まれたんです。なので、子供の成長と共に、渋谷ロフト改装から時間が経っていくのも感じます。
あとは、改装をする度に、当時の商品担当がセレクトした目新しい商品を見て、こんな商品が入ってくるんだ、今度はこういう商品を売るのか!という新鮮な驚きはありましたね。
渋谷ロフトは新しく始まる企画やコンテンツなどにより、二週間に一回程度店内の表情が変わるようになっています。ご来店いただいた際にはぜひ、季節のコンテンツなどを楽しみながらお買い物をしていただけたらと思います。
取材を終えて
今まで渋谷ロフトが大好きで何度も通っていたのですが、この取材を経て、現在から私がまだ生まれる前のロフトについても知り、お店の歴史を実感することができました。これから渋谷ロフトに足を踏み入れるのが楽しみです。
私は渋谷ロフトの文具コーナーの中でも、勉強で使用する文具が集まっているコーナーに頻繁に通っています。そこで出会ってから手放せなくなってしまった文具が、いろは出版「STUDY PLANNER-スタディープランナー勉強用手帳」でした。私はデイリータイプを使っているのですが、毎日TO DOリストをつけられたり、合計勉強時間を記録できたりなど、この手帳一冊で勉強のモチベーションも効率も上がりまくっています。ぜひ私と同じ学生の皆さんにおススメしたい商品です。
渋谷ロフトで発見してきたことは数えきれないほどありますが、今回憧れのロフトさんにお話を聞けて、櫻さんのような商品担当の方が文具との出会いや発見のきっかけを作るお仕事をされている方がいると知り、より文具の世界への夢が広がりました。早く櫻さんが手がけられている文具コーナーでまた新しい文具と出会いたいです!
◾️櫻 大輔
1998年アルバイトで池袋ロフトに入社。
札幌ロフト、堺ロフト等店舗経験を経て本部にて担当店舗の商品選定などを行う。
現在は渋谷ロフト文具雑貨の商品選定から独自の売り場づくりまで幅広く担っている。
四半世紀文具領域に携わる文具のスペシャリスト。趣味は散歩と読書。
◾️渋谷ロフト
住所 渋谷区宇田川町21-1
公式HP https://www.loft.co.jp/shop_list/detail.php?shop_id=189