身近なオリンピアンから夢の授業 元水球日本代表 志水祐介さんがこども食堂に!

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渋谷区SDGs協会で毎月一回開催している「渋谷センター街こども食堂」。1月23日は、元水球日本代表の志水祐介さんが特別ゲストに来てくれました。志水さんは「アスリートは、子どもたちのヒーローになれる」をテーマに「アスヒロ」を運営しています。そんな志水さんから子どもたちに「夢」についてのレクチャーをしてくださいました。

「夢」ありますか??

一目見て身体の大きさが目立つ志水さんが「オリンピックに出てたんだよー」と言うと、子どもたちは興味津々です。なかなか席に付いてくれませんでした(笑)

まず、志水さんは自身の体験をもとに、「夢を持つことの大切さ」と夢を叶えるうえでの「運」の大切さを話してくれました。

手を合わせてみて、右手が伸びると信じてみると、、、伸びてる?
信じてみると案外何でもできちゃうかも☆彡

実際に身体を動かしてみよう!

志水さんのお話の後は、みんなで実際に身体を動かしてみました。
二人で腕を組んで、背中合わせで立ち上がることができるかな?息を合わせることが大事!

次は、みんなで手を繋いで立ち上がれるかな?
それぞれ考えながら身体を動かしています。

このグループは六人で同時に立ち上がろうとしています。何度か試行錯誤をして…

立ち上がることができました!おめでとう…!
次は手を繋いでの知恵の輪です。すこし難しいかな…

なんと、このグループはすぐに出来てしまいました!
最後の挑戦は、全員で手を繋いで立ち上がります!出来るかな??

運動の後は食事!

今回も三ツ星ファームさんから提供していただいたお弁当をみんなで食べます
運動の後のごはんはおいしいね♪

志水さんも子どもたちに交じって、一緒に食事しました。

食後は写真撮影会!

志水さんが持って来てくださった、東京オリンピックとリオオリンピックのメダルや代表ユニフォーム、試合用の帽子を手に取って記念撮影!
一式身に纏うと様になりますね

最後はみんなで記念撮影!

志水さん、楽しい時間をありがとうございました!!

こども食堂を振り返って

こども食堂終了後は志水さんにインタビューをさせていただきました。

ーー今日のこども食堂はいかがでしたか?

子どもたちは本当に元気があって、僕自身もすごくエネルギーをもらいました。最初は人見知りする子もいましたが、みんなそれぞれに夢や思いがあるのを感じました。僕たちがテーマにしているのは、「身近なオリンピアン」。子どもたちが夢を持ち、信じることの大切さを少しでも伝えられたらと思って参加しましたが、今日の笑顔や「楽しかった!」という声を聞いて、本当にやってよかったなと思います。

ーー途中の運動では、最初できなかった子も最後にはみんなで成功していましたね。

できないっていう思いをなくしたいんです。ちょっとした考え方の変化やサポートで、できるようになることはたくさんあります。苦手意識や自己肯定感を高めることで、子どもたちの可能性はどんどん広がる。僕たちがスポーツを通じてできることは、まさにそういう経験を提供することだと思っています。

オリンピックを経験した志水さんが今持つ「夢」

ーーオリンピックという夢を叶えた今、新たな目標はありますか?

僕の目標は、自分がオリンピックで経験したことを、できるだけ多くの子どもたちに伝えることです。夢を持つこと、その叶え方を知ることで、子どもたちの可能性は無限に広がると思っています。全国で講演をさせていただく中で、夢を持っている子どもが少なくなっているのを感じます。でも、それを変えるためには、小さな成功体験を積み重ねることが大切です。だからこそ、僕は「47都道府県すべての学校を回る」ことを目標にしています。

ーーなぜこの活動を始めようと思ったのですか?

もともと僕は中学校の先生をしながら水球の選手をやっていました。生徒たちに「夢を持て」「努力すれば叶う」と伝えていましたが、自分自身がその時オリンピックに出場できていなかったんです。そんな自分が夢について語ることに説得力がないと気づきました。

そこで、学校の先生を辞め、ラーメン屋でバイトしながら選手生活を続け、海外にも行きました。そして、ようやくオリンピック出場を決めた時、かつて教え子だった生徒たちが成人式に僕を呼んでくれました。その時、「先生が教えてくれた夢の持ち方や考え方のおかげで、私たちは夢を叶えることができました」と言ってくれました。その瞬間、心が震えたんです。

自分の言葉が誰かの人生に影響を与えるんだと実感し、それならもっと多くの子どもたちに伝えたいと思い、僕にしかできないことがあると感じてこの活動を本格的に始めることにしました。

ーー今後の活動の展望について教えてください。

これからは、水球だけでなく、さまざまなスポーツのアスリートと協力しながら、子どもたちに夢を持つことの大切さを伝えていきたいと考えています。現役の選手の中には、バイトをしながら競技を続けている人も多いんです。そんな選手たちが直接子どもたちと触れ合うことで、スポーツの素晴らしさや夢を追うことの価値を伝えられるのではないかと思っています。

夢は叶うことがすべてではなく、それに向かって努力する過程が大切です。努力が必ず報われるわけではないですが、それでも続けることでチャンスは広がる。夢を持つことで、人生がより豊かになることを、これからも多くの子どもたちに伝えていきたいです。

渋谷について

ーー渋谷という街はどんな印象ですか?

渋谷は本当に活気があり、交流の多い街です。地元の人々はスポーツやコミュニティ活動にも関心が高く、これから新しいスポーツ施設もできるので、ますますその魅力が高まると思います。特に、海外の方も多く訪れるので、渋谷はまさに「日本の中心」のような場所ですね。

今日、街を歩いていても、みんなが自然とインターナショナルな対応をしているのが印象的でした。イベントが多く、一体感がある街なので、スポーツを通じたコミュニティの形成にも非常に適していると感じます。

ーー渋谷の子どもたちの印象は?

渋谷の子どもたちは本当に元気で明るいですね。今日のこども食堂でも感じましたが、グループで固まることなく、誰かが困っていたら自然と助け合う雰囲気があるのが素晴らしいと思いました。公園や遊び場の制限がある中で、こうしたコミュニティの場があることはとても大切です。

スポーツを通じて、さらに多くの子どもたちが集まり、交流を深められる場を作ることが、今後の渋谷にとっても大きな意味を持つと思います。

取材を終えてーー

僕は高校から大学の初めまで水球をしていましたが、まさかあの志水祐介さんと一緒にこども食堂を運営する機会があるとは思ってもいませんでした。
初めてのこども食堂では、子どもたちの純粋さやエネルギーに圧倒されるかと思いましたが、実際には自分も負けじと積極的に交流できて楽しい時間を過ごせました。
水球日本代表を32年ぶりにオリンピックへと導いたキャプテンの志水さんから、
「努力が必ず実るとは限らない。そこには運も重要になってくる。だからこそ、夢を持ち、その過程を大切にすることが重要なんだ。」
という言葉を聞いたことがとても印象に残っています。
僕は大学の水球部を辞めてしまいましたが、こうして違った形で水球と関わることができたことを嬉しく思います。これまで歩んできた道のりを大切にしながら、自分も夢を持ち、前向きに進んでいこうと思うようになれました。

■志水祐介 
32年ぶりにオリンピックに導いたキャプテン
〜夢を叶える5つの法則〜
・ラーメン屋バイト→オリンピック選手
・日本代表14年、主将6年
・日本人初海外プロチームキャプテン

■一般社団法人 アスヒロ
「スポーツを通じて、人々がもっと豊かになれる社会を創る」を活動理念として、アスリートと行政、企業、そして地域の人々の架け橋となれるよう、活動を展開していきます。
また、未来を担う子ども達に対して、夢を持つきかっけ作りや、スポーツを純粋に楽しめる場を提供するなど、子ども達の健全な成長に寄与したいという思いを強く持っています。
活動内容としては、学校等へのオリンピアンやトップアスリートの派遣授業、スポーツ体験会や地域イベントの企画・開催、地域交流イベントや企業でのイベント等へのアスリート派遣、その他アスリート活用企画等のサポートを行なっています。

公式HP https://www.yusuke-7.com/athhero

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