渋谷桜ヶ丘に新しくできたランドマーク「Shibuya Sakura Stage(以下:サクラステージ)」。2024年4月にそのSHIBUYAタワーに本社オフィスを移転したリーガルテック企業、株式会社LegalOn Tecnologies。「法とテクノロジーの力で、安心して前進できる社会を創る。」をパーパスとして掲げ、展開するAIレビューサービス「LegalForce」は国内導入社数No.1(2023年度商工会議所調べ)を達成。2022年には米国進出も果たし、グローバルでの導入社数は5,500社以上(2024年5月現在)を突破しました。
今回はサクラステージへのオフィス移転プロジェクトを推進した株式会社LegalOn Tecnologiesの前川景介さん、関紀子さんにお話を伺いました。
自分の得意を活かしたポジションで働く
ーーLegalOn Technologiesとの出会いは?
前川さん「美大の建築学科を卒業し、20年くらいアートディレクターやグラフィックデザイナーとして活動していました。前職で、あるクライアントのブランディングに10年ほど携わることがありました。この経験が転機になって、制作会社ではできない仕事をしていきたいと感じ、インハウスデザイナーを目指し転職を考えはじめた。その時、LegalOn Technologiesがコーポレートブランディングを推進していくためにアートディレクターを募集しており2022年の7月に入社しました」
関さん「大学時代に就職活動はせず、社会に出てからはアルバイトや派遣社員などを10社以上経験しました。その後語学留学を経て、前職では総務や駐在員のサポートをメインに経験を積みました。その会社は成長フェーズで、増床や移転を常に推し進めるような方針だったので、総務としてオフィスのファシリティマネジメントにも踏み込んだ形で業務をしていました。このようなポジションで転職活動をしていたところ、知り合いの紹介でこの会社に入社しました。ちょうど転職して3年目くらいになります」
ーー得意分野を活かしたポジションで移転を推進されたのですね
前川さん「すごく砕けた言い方をすると、本当にイケてる会社にしたいと思っているので、ブランディング担当者という立場で自分の職能を活かして会社に貢献できるのは嬉しいですね。オフィス空間だけでなく、ウェブサイトや展示会などいろんなタッチポイントでグラフィックや映像を使用する部分など細かいところももっと良くしていきたいなと思っています」
関さん「社員が楽しく働ける会社にしたいなと思っています。リモートワークで働く社員も多いのですが、なるべく会社に行って人と話せる環境を作り上げる施策を考えるのは楽しいです。渋谷に会社が移転してからは顔を見かける人も増えているので、これからも見えないところで会社を引っ張っていければいいなと思っています」
サクラステージへのオフィス移転
前川さん「『融合と加速』をコンセプトにしています。今私たちがいるゲストエリアには、様々な会議室を設置しています。その名称は事業にちなんで、契約書において当事者を表す「甲・乙・丙」をつけています。壁面には、社内外の方たちに様々な契約について知ってもらうために、契約類型の説明文を掲示しております」
前川さん「執務エリアはコミュニケーションをとりやすくするため、部署ごとの隔たりを無くしました。働きやすさを重視し気分を変えて業務に取り組みたいときなど、外を眺めながら仕事ができるブースや、業務だけでなく休憩にも適した一人掛けソファ、飲食パントリー、本棚を設置しています。自動販売機には弊社オリジナルデザインのラッピングをしています」
前川さん「フリースペースは広く設計されています。メンバーが気軽に集まり、部署を超えて自由にコミュニケーションがとれる壁面には、私が制作したグラフィックを施しました。LegalOn Technologiesには6つのバリューがあり、それらを胸に社員が成長していく様子を「バリューの柱」が伸びていく様子に例えて表現しています」
ーー出社率はどれくらいですか?
関さん「平均すると6〜7割くらいです。全体の4割を占める開発部門の出社日は9割超えくらいになると思います。営業部門はオンラインで商談があるので、朝からとても活気があります」
ーー移転作業の思い出はありますか?
関さん「初めにやったことは内装デザイン業者のコンペです。各部署のリーダーからヒアリングして、要件をピックアップして決めていきました。ユニークなアイディアも多く、エントランスのハイカウンターでお客様とコーヒーが飲めたらいいななどの要望もありました」
ーー渋谷という場所についてはどう感じていますか?
関さん「前職が実は一時期渋谷にオフィスがあり、そこでもオフィス移転をやっていました。当時も渋谷駅を見下ろしていたので懐かしいな、帰ってきたなという感じですね。でもその頃と比べて開発が進んで変わってきていますね」
前川さん「渋谷の沿線上に住んでいた時期も長かったし、最初に働いた会社が原宿だったので渋谷区には馴染みがあります。戻ってきたなという感じがします。前のオフィスは豊洲でビジネス街だった反面、渋谷は広告などがたくさんあるのでデザイナーとしての職業柄、常にアンテナを張ってキャッチアップできる環境にあるのは嬉しいですね。何をするにも基本何でもあるのでとても便利ですね。飽きないです」
関さん「子どもの頃初めて友達と映画を観に来たのが渋谷でした。学生時代は渋谷は遊びに行く場所だったのが社会人になると勤務先になり、変化がある街だなと思います。当時行った映画館はもうないですし。ヒカリエの場所にも昔プラネタリウムがあったようですし。記憶を辿っていくと現在進行形ではありますがとても変化している街だと思います」
ーー今後渋谷でやっていきたいことはありますか?
前川さん「渋谷の活気に負けないようにしたいなという気持ちはありますね。地味な感じにはなりたくないし、かといってリーガルテックの印象を逸脱したくもないですし、デザイナーとして何か強い芯のようなものを表現できたらいいなと思っています。渋谷だからテック(IT)を押し出していきたいという気持ちはなくて、法とテクノロジーの両方を同じくらいの強さで出していきたいです」
今回はサクラステージの新オフィスにお邪魔して取材させていただきました。とてもクリエイティビティ溢れるオフィスでこんな素敵なオフィスで働いてみたい!とさえ思いました。オフィス移転でさらにパワーアップした株式会社LegalOn Tecnologies。これからの日本のリーガルテックを引っ張っていく姿に期待です。
◾️LegalOn Tecnologies
▪️設立:2017年4月
▪️事業内容:法務に関するソフトウェア開発・提供
▪️所在地:東京都渋谷区桜丘町1-1 渋谷サクラステージSHIBUYAタワー19F
▪️HP:https://legalontech.jp/