shibuya-sanで渋谷の国際都市化に貢献!ワン・ステップ 代表 石川雄大さん

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渋谷フクラスの一階にある観光案内所「shibuya-san tourist information&art center(以下:shibuya-san)」。成田空港と羽田空港からのバスが到着する場所であり、多くの外国人観光客が初めての渋谷を体験する際に訪れます。そんなshibuya-sanを運営するのは世界50カ国650名の外国人がチームとなってインバウンド事業を行うワン・ステップ株式会社(以下:ワン・ステップ)。今回はワン・ステップ代表の石川雄大さんにshibuya-sanという施設の役割と今後の展望などについてお話を伺いました!

過去に取材したshibuya-sanミリアム・グリットナーさんの記事はこちら

野球からはじまった人生

ーー本日はよろしくお願いいたします!
「よろしくお願いいたします!株式会社ワン・ステップの石川雄大です。外国人の人材事業をやっており日本に住んでいる外国人がワン・ステップの中に650人ぐらい、50カ国ぐらいの人たちがいるのかな?外国人に向けた課題を一緒に解決するというような仕事をやっています。現在運営してるshibuaya-sanができたのは2019年12月。観光を中心としたインバウンド事業のマーケティングなどを外国人のみんなで解決するというのをやっている会社です」

ーーどのようなキャリアを描いてきましたか?
「今も一部やってはいるのですが、もともと芸能事務所のマネージャー業をやっていました。子どもの頃から野球に関する仕事がしたいなと思ったけど、そう簡単にはできないなっていうのがあって。僕が高校に入ったぐらいの時に野茂選手がアメリカに行き、そのあたりからアメリカの野球が日本に入ってくるようになりました。大学卒業してアメリカで野球に関わりながら働けるチャンスはないかなと、今考えたら遅いのですが、4年生の夏休みにただアメリカに行ってみました。結果ビザも取れないし何にもできないことに気づき就活もしておらずやばいなと思ったのが大学4年生。新卒のエントリーは終わってしまっていたので、転職サイトを眺めていたら古舘プロジェクトが新卒でマネージャーを募集していて。ヨネスケさんが所属していたので、この人の近くにいれば野球の仕事ができるかもと思い応募しました」

「ヨネスケさんのご縁で野球関連の仕事でアメリカに行った時、裏方同士の会話でチャンスがあったらアメリカの野球の仕事を入れてくれないかって頼んでいました。そうしたらインターンみたいなものに入れてもらえることになったので5年くらいヨネスケさんの元で働いてからアメリカに渡りました。ワンシーズン行ったり来たりしていて、もうこのままいられないし、お金もないしってなった時に、ちょうど松坂選手がボストンレッドソックスに入った時代だったんですよね。時々ボストンの方に観に行ってた関係者が、ロサンゼルスに行けば、何かしらエージェントがあるという話の紹介を受けて、ロサンゼルスに行きました。吉本興業の野球エージェントチームがあって3年ほど働いていました」

ーー会社を立てたきっかけは?
「3年ほど働いた後、日本に戻ってきて観光事業に移行しました。日本もインバウンドが増えてきて多少英語が分かる人を探してた会社の人が声をかけてきてくれて。入ってすぐ2012年くらいにインバウンド事業で外国人留学生に手伝ってもらう観光事業をその会社でやりはじめたのでそこで留学生たちと出会いました。日本は留学生に手伝ってもらって、社会をつくっていかなければならないってその時ビビビと感じましたね。それが今の仕事をしているきっかけです」

「日本に住んで外国人に全然慣れてない日本人しかいない中で、でも外国人を呼ぼうってなってるし、少子高齢化にもなってる。どう考えてもこのままじゃいけないなって思ったのはもうその頃だったんで。当時、外国人のことはまだ下で、日本人が上みたいな風習が強くありエージェント業務みたいなものが必要だなと思いました。外国人の子たちは日本のマナーとかルールとか、文化がわかってないから。だから僕のマネージャー業がいるわけですよ。芸能人とテレビ局の間に立つ人がいるみたいなのがいるなって思いました。2014年くらいに当時働いていた会社がスピンアウトすることになり、留学生事業だけ僕が続けるような形になったのでワン・ステップという会社ができました」

shibuya-sanから世界へ

ーshibuya-sanの魅力はなんですか?
「普通に英語が話せる日本人が観光案内所をやるようだったら、あの場所としては有効的ではないかなと思うんです。インフォメーションセンターとしてやらないといけないから。日本に住んでいる外国人の人にやってもらうってなったら価値観が違う。日本人とは違う価値観のものが提供できるんじゃないか?と思ったんです。特に相手は外国人観光客をターゲットにしているからということで、ベーシックに外国人に案内してもらうっていうのは、1つの面白さがあるんじゃないかっていうことで、shibuya-sanの運営の話が僕の会社に話が来たっていう経緯はあるんですよね」

「アートの要素も入れてます。渋谷に関わるものを展示するなどアートセンターと名前がつけられています。最初はアートが専門の方がいましたし、外国人目線で渋谷の良さを提供することで外国の人に来てもらう。待っている時間に何か食べたり飲んだりできるように用意しておく。ギャラリー的な感じで使ってもらっていました。コロナが明けてから観光要素が強くなっているのですがね」

ーー預かりスーツケースの数もすごいですもんね
「観光案内だけでもお客さんが来る方法はなかなかないので、通常必要とするサービスを増やしています。スーツケースを預ける場所を作ったり、お土産を置いたり。Wi-Fiレンタルや両替機もあります。いわゆる旅行として必要なものをベーシックに備えてた方が人としては利用しやすく、中に入ってみたら色々な情報が得られるという見え方にしました」

ーー今後やりたいことはありますか?
「ここのメンバーたちは渋谷を国際都市と繋がるための活動はできてるなぁと思っています。お金儲けとかというよりも、まず観光客の方や在日外国人が安心して集まれる場所というふうにちゃんと思ってもらえる活動をしています。shibuya-sanが観光客に対しては渋谷のことをしっかりとストレスなく伝えていき、日本・渋谷に住んでいる子どもたちや働いている大人や社会人には外国人や英語に慣れてもらうための活動をしていきたいなというふうに僕は思っています。バックヤード的に渋谷のまちづくりに関わっていきたいですね」

ーー渋谷の印象は?
「IT企業があるからかもしれませんが、イノベーティブなことが起こりやすい街だと思います。いろんな世代の方が来てほしいI。理想としては日本を代表する場所として、日本の中では新しいことを一番にやってる場所になって欲しいです。」

「渋谷を日本一外国人が楽しんでもらえる街にしたいので、皆さんしっかり英語を勉強しましょうと読者のみなさんに伝えたいですね」

単なる観光案内所だけではないshibuya-san。今回はshibuya-sanの運営会社、ワン・ステップ代表の石川さんにお話を伺いました。昼は企画展示、夜はバーとして世界の人と地元の人とが交流する場でもあります。世界の人も、地元の人も、いつでも国際交流ができるコミュニティ施設、ぜひみなさんも足を運んでみてください!

▪️石川雄大さん プロフィール
1980年、愛媛県生まれ。
株式会社ワン・ステップ代表取締役
インバウンド観光事業を手掛ける訪日外国人ビジネスの専門家。
日本在住の世界50カ国650名の外国人を組織化。
2019年より渋谷駅前にある観光案内所「shibuya-san」を運営。

▪️shibuya-san 施設情報
営業時間:10:00-20:00
休業日:1月1日~3日
住所:渋谷区道玄坂1-2-3  渋谷フクラス1階
HP:https://shibuya-san.co.jp/

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