渋谷を使い倒せ。渋谷センター街の50年を見てきた企業が語る街の可能性「第4回西武オープンイノベーションピッチ」

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2026年3月4日、中央区京橋の信金中央金庫京橋別館3階にて開催された「第4回西武オープンイノベーションピッチ」を見てきました。主催は西武信用金庫。スーツ姿の社会人や経営者を中心に、オンライン参加者を含めた約150名が集まりました。

中小企業の「出会いの場」をつくる、地域金融機関の試み

西武信用金庫は、地域に密着し、人や企業に寄り添いながら事業支援とネットワークづくりを続けてきた地域金融機関です。このピッチイベントは、そうした姿勢から生まれた取り組みです。

背景にあるのは、日本の産業構造への問題意識です。「これからは一部の大企業だけでなく、多くの中小企業が社会を支える時代になる」という考えのもと、企業同士がつながれる場を提供しようというこの企画。今回で4回目を迎え、毎回ジャンルもエリアも異なる企業を集めることが特徴となっています。

会場には照明機材やカメラが並び、想像以上に本格的なステージが設けられていました。関係者席からは登壇者たちの緊張感もひしひしと伝わり、約10分のピッチに事業の構想と思いを凝縮する、真剣な場となっていました。

9社のピッチ、話題は宇宙にまで及ぶ中「渋谷を使い倒す」とは

当日は9社が登壇し、それぞれの事業とビジョンを発表しました。おしぼりから生まれた衛生技術の活用や気球で宇宙を目指す事業構想を掲げる企業も現れるなど、多彩な挑戦が次々と紹介されました。

その中でも、私たち渋谷に関わる人間にとって、一際胸に響く言葉がありました。
太平洋商事代表であり渋谷新聞代表でもある鈴木大輔のピッチ。そのタイトルは
「渋谷センター街に根付いて50年。地域に特化した幅広い事業展開を実現。弊社のリソースをフル活用して『渋谷を使い倒してください』」

太平洋商事は、渋谷センター街を中心に半世紀にわたって事業を展開してきた企業です。鈴木は落ち着いた語り口で、渋谷という街が持つネットワークの広がりと、それを外部の企業やプロジェクトに開放していく考えを語りました。

「渋谷は人も情報も集まる街。渋谷センター街で50年事業を続けてきた経験とネットワークを活かし、企業やプロジェクトが実験や挑戦をできる場所を提供し、渋谷をもっと活用してほしいと思っています」

ピッチが終わると、鈴木の周囲に参加者が次々と集まりました。名刺交換や意見交換が自然と生まれるその光景は、「渋谷を使い倒してください」という言葉が単なるキャッチコピーではなく、街への本気の招待状であることを感じました。

地域金融機関がつくるこの「出会いの場」が、中小企業の挑戦をどう後押ししていくのか、今後の動きも気になります。

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